四川料理といえば麻婆豆腐。私たちのゲストハウスのレストランでも、シェフによる本場の麻婆豆腐がお試し頂けます。
この料理の生みの親は、四川省の成都に住んでいたチャオチャオという女性でした。彼女は顔にあばたがあるものの、とても魅力的な少女だったようです。 17 歳で結婚した彼女が移り住んだのが、成都の郊外の三軒長屋。その住まいの両隣には、豆腐屋と羊肉屋がありました。菜種工場で働く夫と彼女は仲睦まじく暮らしていたのですが、その夫が 10 年後に急死。若くして未亡人となったチャオチャオは、その後も独身を通してつつましく暮らしていました。生計の糧となったのが、彼女が作る料理です。両隣が豆腐屋と羊肉屋で、お客さんは油かつぎの人夫たち。料理の材料にはこと欠きません。彼女の料理の評判は、成都では知らぬ者がないほど有名になっていきました。このときの豆腐料理が「麻婆豆腐」だったのです。文字から想像すると「麻というお婆さんの考えた料理」と想像しがちですが、それは間違い。「麻」はあばたという意味で、「婆」には身持ちの固いおばさんという意味があります。チャオチャオ自身は「羊肉料理」と名付けたのですが、彼女が亡くなってからは誰ともなく「あばたのおばさんの豆腐料理」として『麻婆豆腐』と呼ばれるようになったのです。 |